2-2. 恐竜-いつ生きていたのでしょう

第2章 恐竜

2-2. 恐竜-いつ生きていたのでしょう

そこを船が通い、あなたが造られたレビヤタンも、そこで戯れます。(詩篇104:26)バビロンの王ネブカデレザルは、私を食い尽くし、私をかき乱して、からの器にした。竜のように私をのみこみ、私のおいしい物で腹を満たし、私を洗い流した。(エレミヤ書51:34)

昔、この地球上には、体重80トンもの巨大な恐竜からニワトリのように小さい恐竜まで、様々な恐竜が生存していたことを前回紹介しました。食性もソテツ・シダ・木の葉・果実などを食べる草食類から、哺乳類や草食恐竜・トカゲ・屍肉などを食べる肉食類、そして動物と植物と両方食べる雑食類まで、多種多様であったことも述べました。この「恐ろしい」という名を付けられた爬虫類は、地球上にいつ、どのようにして出現し、いつまで生存していたのでしょうか?

 進化論は時代を経るにしたがって、複雑に、又種々の仮説が立てられていて、進化の系統樹も様々ですが、基本的考えは、何千万年もの長い時間をかけて、一つの種類の動物から他の種類の動物に変化すると推測していることです。恐竜も何千万年もの間に、カエルやイモリのような両生類からある種の爬虫類になり、さらに段階的に進化の過程を経由して発生したと信じられています。もしそれが事実なら、恐竜へと進化していく過程で、様々な特徴が混在している中間的な(移行型)動物が数多くいたはずです。したがって、恐竜の特徴と恐竜に至る過程に生じた爬虫類の特徴を兼ね備えた動物の化石が、証拠として見つかるはずです。ところが発見される恐竜の化石は、すべて100%恐竜のものであり、移行型の化石はありません。20%が恐竜とか、50%が恐竜とか、75%が恐竜とかというような化石はありません。

 進化論者は、両生類が段階的に進化して遂に恐竜となり、そして1億4千万年の間地球上に生息した後、6千5百万年前に死に絶えたのであって、恐竜と人間は同じ時代に生きていたのではないと信じています。

 ですが、発掘される恐竜の化石は、生存していた年代を示すわけではありません。それらの年代は、進化が事実だと仮定した年代測定法、その他様々な推測に基づいて算出されたものに過ぎません。ですから、実際には、恐竜の骨がどのくらい古いものであるかを化石から知る方法はないのです。

 聖書によると、海の巨獣は創造の第5日(創世記1:21)に、陸の恐竜は第6日(創世記1:24)に創造されたと教えています。そして、前回紹介したヨブ記(B.C.1000以後)以外にも、エレミヤ書(B.C.5-600~)、イザヤ書(B.C.~700)、詩篇(B.C.1000~以後)などに、レビヤタン、竜などと書かれている動物は恐竜であろうと推測されており、この地上で人間と同じ時代に生きていたことが記載されています。

 また、世界中のさまざまな図書館にある、多くの古い歴史書には、竜についての詳しい記録や、人間が竜と遭遇した話が書かれています。これらの竜に関する描写の多くは、化石から復元された恐竜の姿と一致し、恐竜が数千年前に実在し、人間と共存していた動物であることを裏付けるものと考えられます。
恐竜の化石は日本を含め世界中の至る所で数多く発見されていますが、にもかかわらず不思議がいっぱい詰まった動物です。想像を絶する超巨大な恐竜が、どのようにして生命を維持出来たのかという基本的な疑問に、解答は得られていません。現在生きている動物で首の長い代表のキリンでは、生命維持のために様々な特別の機能が備えられており、キリンの首は生物学的にほぼ限界の長さであると考えられています。しかし、恐竜の巨大さ、首の長さはキリンの比ではありません。化石から推定される首(10メートル)は長過ぎて、気管に溜まった空気の入れ替えがどのようにして出来るのかは分かっていません。強力な心臓を持っていても、肺の大きさが制限されていたのでは呼吸が出来ないのです。

 超巨大な恐竜の生態についても不明です。恐竜は爬虫類から進化した、いわば特別な爬虫類であり、変温動物だと一般には考えられていますが、超巨大であるが故に、恒温動物だったという説もあり、事実は不明です。そして、大きさも様々、食性も様々であるのに、その巨大さだけに焦点が当てられ、凶暴で他の動物を残虐に痛めつけていたという人間の偏見が定着したようです。「恐ろしい」という名を付けられ、どう猛な顔に復元されたり描かれたりしましたが、温和な顔やかわいい顔をした恐竜がいたかもしれません。過去の文献に書かれている恐竜の描写との一致を考えるなら、人間や他の動物と、同時代に生きていたと考える方が自然だと思われます。