2-3.恐竜ー化石の形成

第2章 恐竜

2-3.恐竜ー化石の形成

ノアの生涯の六百年目の第二の月の十七日、その日に、巨大な大いなる水の源が、ことごとく張り裂け、天の水門が開かれた。そして、大雨は、四十日四十夜、地の上に降った。水は、その上さらに十五キュビト増し加わったので、山々はおおわれてしまった。こうして地の上を動いていたすべての肉なるものは、鳥も家畜も獣も地に群生するすべてのものも、またすべての人も死に絶えた。いのちの息を吹き込まれたもので、かわいた地の上にいたものはみな死んだ。こうして、主は地上のすべての生き物を、人をはじめ、動物、はうもの、空の鳥に至るまで消し去った。それらは、地から消し去られた。ただノアと、彼といっしょに箱舟にいたものたちだけが残った。(創世記7:11-12,7:20-23)

 恐竜の骨の化石は、日本を含め世界中の至る所で数多く発見されていますが、これらの化石はどのようにして出来たのでしょうか?動物の死骸や植物の上に、何万~何千万年という長い期間かかって土砂が積み重なり、化石が出来たり、あるいは石油や石炭が出来たりしたのだと、中学・高校では教えてきました。それは、「動植物が進化してきたのは事実である」と信じ込んでおり、「この宇宙および地球では、現在起こっている出来事と同じ出来事が、過去においても起こり続けてきた。それ以外の出来事、たとえば地球全体を揺るがす大激変など起こらなかった」という仮説(斉一説)に進化論は基づいているのです。だから、化石もそのように出来たのだと短絡的に結論を出してしまったのです。

 ところが、生物が化石になる条件は限られています。動物が急に土砂に埋没して、酸素から完全に遮断されなければなりません。もし地上に放置されるか、水の上に浮いたり、水中に沈んだりして時間が経過すると、死体は腐敗するか、他の動物に食べられてしまいます。これでは、皮の形や模様などの原型をとどめた化石は形成されないでしょう。土砂が徐々に積み重なって死骸が化石化することなど不可能なのです。
 化石の生成について様々な説明が試みられています。例えば、次のようです。「1頭の恐竜が,偶然大きな川や海などの周辺で死に、偶然、条件が整って恐竜の体は水の底に沈み,泥や砂に覆われ、偶然、流されずに1か所で骨だけになって残り、長い期間に更に泥や砂が被さり、遂に化石化することがあった。その後、偶然、大地が動いて,水の底だったところが恐竜の化石を埋めたまま盛り上がり陸地になり、丘や山になり,そこが崩れて地中に埋まっていた化石が顔を出したりする。そして偶然人の目にとまって、恐竜の化石が発見される。このように,長い年月の果てに,偶然に偶然が重なって,恐竜の化石が掘り出される。」

 これだけの偶然が重なって、やっと1頭の恐竜の化石の発見に至ったというのです。これを事実と信じるとしても、これでは、たった1頭の恐竜が化石になった由来しか説明出来ません。動植物の化石が、グループ毎にまとまって大量に発見される事実を説明することは不可能です。化石で出来た巨大な墓場のように見える場所が、地球の岩盤にはしばしば発見されています。また膨大な量の生物によって出来た石炭、石油床も発見されています。これらの事実を、斉一説で矛盾なく理路整然と説明するのは不可能でしょう。
 地球上の各地に発見されている様々な化石を説明出来る唯一の説は、局地的な洪水ではなく、地球全体に及んだ壊滅的な大洪水のみだと思われます。聖書には、約4,500年前に地球全体を覆った大洪水の記録があります。その時に、ノアは恐竜も含めてあらゆる種類の陸の動物を、それぞれ雌雄1匹(あるものは7匹)ずつを、箱船に乗り込ませました。これが歴史的事実であれば、箱船に乗らなかった陸上の動物はすべて溺れ死に、その多くが大量の土砂に埋め込まれたでしょう。更に、洪水とそれに引き続いて起こった大地殻変動によって、何百メートルもの地層が作り出され、多くの動物がその中に化石として保存されたのです。化石が埋まっているほとんどの地層は(すべてではありませんが)、この時に出来たと考えられます。
 したがって、ほとんどの化石が出来たのは何億年も何千万年も前ではなく、約4,500年前のこの大洪水によると考えられるのです。