6-39.地層と化石
水は、いよいよ地の上に増し加わり、天の下にあるどの高い山々も、すべておおわれた。水は、その上さらに十五キュビト増し加わったので、山々はおおわれてしまった。こうして地の上を動いていたすべての肉なるものは、鳥も家畜も獣も地に群生するすべてのものも、またすべての人も死に絶えた。いのちの息を吹き込まれたもので、かわいた地の上にいたものはみな死んだ。こうして、主は地上のすべての生き物を、人をはじめ、動物、はうもの、空の鳥に至るまで消し去った。それらは、地から消し去られた。ただノアと、彼といっしょに箱舟にいたものたちだけが残った(創世記7:19-23)。
進化論に立つときに避けることの出来ない一つの土台、「長い時間が必要」ということは、化石が存在するという太い一本の柱によって長く支えられてきました。
化石の生成には何百万年もかかるという間違った考えが一般に信じられ、今もなお深く根を張っています。化石及び地層の生成について、どのように信じられ教えられているか、そして、それがどれほど非科学的で大変な間違いであるかを、この項から何回かに亘って考えていきたいと思います。
化石と地層の年代と生成過程とは、人々の頭の中で離れることが出来ない堅い結合を形成しています。著者自身も中学・高校の生物、地理の講義で教えられたことであり、それを疑うことなく信じ、覚え、その後深く考えることもなく、これが科学的観察、洞察の結果得られた結論であると、漠然と受け入れていました。
現在も教えられている地層・化石の生成過程の説明は、要約すると次のようになります。
ある動物、例えば三葉虫が~十億年前に死に、その場に留まり、その上に例えば細かい土が~十年かかって徐々に覆い被さりました。
三葉虫は完全に地中に埋まり、やがて化石化しました。次に少し高等な動物が同様の過程で別の土、例えば粘土質の中に化石化して埋まりというように、順次~億年の時間経過の中で、様々な動物、ある年代には蛙のような両生類が生息し、死に、その上にその時代の土が少しずつ覆い被さり、~十年間じっとその場に留まった蛙の死体は遂にすっぽりと土の中に埋まり、無事に化石になりました。
大きな恐竜の場合は、土で完全に覆われるまでには百~千年もかかったでしょうが、同様の過程を経て化石化しました。
こうして環境変化により様々な異なった種類の土が積み重なって形成される地層の中にその時期に生きた動植物は化石として埋まっていきました。
水の中に住む魚などは死んで海底に沈み、その上に土が被さって、同様に化石化したと説明されました。
それぞれの地層の年代はどのようにして推定されたのでしょうか?この地上に自然な状態で土が堆積していく速度が、実験的に求められました。科学に縁のない人でも、土が自然な状態で堆積していく速度は、きわめてゆっくりであることは想像できるでしょう。
それぞれの地域で測定して、1cmの地層が形成されるのにかかる平均時間が推定されました。
各地層の地上からの深さから、この地層は~千万年前に、あの地層は~億年前に形成されたものであるなどと推定されました。別の年代測定法は、放射性同位元素法という高度の科学技術を駆使した方法で、地層を形成している土の年代を推測しました。
世界中至る所で見事な地層が、表面に現れ出ていて目で見ることが出来ますが、それら地層から数多くの化石が出土しています。
上に述べた方法で地層が形成されたものであるならば、5億年前に堆積したとされる地層中に発見される単純で下等な生物の化石は、その生物が5億年前に生きていたことの証拠であり、時代が新しいとされる地表に近い地層で発見される複雑で高等な生物の化石は、その高等な生物がその時代に生きていたことの証拠であると説明されています。
このように各地層に発見される化石の順序は、生物進化の順序の各段階を示すものであると主張されました。
上記の進化論的説明に次のような疑問を投げかけて、この項を終わりたいと思います。
①世界中の地層を比べるとその順序は一致しません。ある地域で下の方に堆積している地層が、別の地域では地表近くに存在したりしています。では、地層の年代の推定がどのようにして出来るでしょうか?
②半減期が僅か6千年未満の放射性同位元素を使って、~千万年、~億年の年代をどのようにして推定できるのでしょうか?
③今、死んだ犬や猫を庭に放置しておいたらどうなるでしょう、化石になるでしょうか?
④化石はどのようにして出来るのでしょう?
⑤立った姿勢、座った姿勢の動物の化石がどのようにして出来たのでしょう?
⑥直立の樹木の化石はどのようにして出来たのでしょう?
⑦植物の葉や、丸ごとの小魚がそのままの形で他の動物の胃の中で共に化石化して発見されている事実は、どう説明できるでしょう?
⑧ハムの化石、時計の化石などが発見されているのをどのように説明したらよいでしょう。これらの疑問について、次回以降に順次学んで行きたいと思います。
文献:久保有政著「聖書から生まれた先端科学:創造論の世界」徳間書店('99)



