創造主に出会って ~第十九章~

創造主に出会って ~第十九章~

按手預言

 牧師は相変わらず聖霊を求めて、あちらこちら、動き回っておりました。
カリスチャペルで投手預言の聖会の案内が来た時、韓国の集会に行く予定でしたので、私だけ預言を受けるように言われました。
当時、預言を受けるには、三日間の断食をもって準備する必要がありました。教会の兄姉たちも数人、預言を申し込んで参加しました。
私は、最後だったのですが、何と聖一牧師がカリスチャペルに来ているのです。韓国の食事が嫌になって、早めにキャンセル便に飛び乗って帰って来たというのです。
それなら、夫婦でどうぞ・・・という事になりました。断食は、していなかったのですが、夫婦は一体。私の断食で良しとされ、按手預言を受ける事になりました。
かなり、長い預言でしたが、牧師の状況を非常に的確に預言しているのです。前にも触れましたが、教役者を辞めようとして、妻に止められた話も出てきました。彼は常に大声で祈るので、私には、全部聞こえておりました。

 預言者によって彼が祈った祈りがその言葉まで、あるところは逐語的にまで再現されたので、本当に驚きました。
「こんなに宣教が進まないのなら、私を殺してください。」と口走ったのは、ほんの数日前の事でした。
私は、何とバカな事を祈るのか?と思って、心の中で、「主よ、彼の祈りを聞かないでください。」と言っていたのです。
預言者は、その祈りをエリヤのようだと言いながら、神が祝福しておられるのだから、自己憐憫を止めよ。神が直接語られるから、あちらこちら、動き回るのを止めよ。と警告してくださいました。

 そして、リバイバルの時に、あなたを用いるとも・・・
私は、牧師が日本の声となると言われた事や、リバイバルに用いられると言われた事に、舞い上がってしまい、すぐにでも、その事が実現すると期待していました。

 しかし、牧師の預言に対する反応は違いました。
「預言をそんな風に思ったらいけない。自分は、そんな器ではない。預言で有頂天になるのは、愚かな事だ」と預言について話すのを止められました。
そして、相変わらず、あちらこちらと聖霊を求めて動き回る事を止めませんでした。

しかし、私にとって、神でしか知りえない事を預言者から告げられた事は、神がどんな方であるかを知る上で、大きな事でした。

【続きます】

濱本 章子 副牧師