創造主に出会って ~第四章~

創造主に出会って ~第四章~

看護学校時代

 看護学校は、全寮制で、授業料も教科書も無料。寮費も無料。必要なのは、身の回りの自分に必要な品物だけだったので、早速、アルバイトをして必要を賄う事が出来ました。

 同室者は、上級生2名。優しいお姉さんたちで、色々教えて頂きました。二人共、京大合唱団に所属しておられたので、私も見学について行くと、混声合唱団で100名くらいおられたと思います。その頃、ヘンデルのメサイアを練習中で、その魅力にすっかり囚われてしまいました。入団を希望すると、発声テストがあって、私は、第一ソプラノになりました。歌う楽しさを知り、暗い思いから解放されて、希望に満たされました。

 そして、寮では、コーラスグループがあり、音楽に優秀な生徒が指導していたのです。それで大会に出て、賞を取ったりしていました。私もメンバーだったのですが、何と、指導してくれていた先輩が卒業試験に落第し、グループを止める事になり、後任に私を指名したのです。

 自信は無かったけれども、幸いに上手な伴奏者もいるので、彼女の助言を受けながら必死の練習をしました。そして、勤労者音楽祭のコーラス部門で3位に入りました。その時の審査員の評価は、発声に問題はあるが、看護婦さんに相応しい清さを感じて感動したという事でした。努力は、報いられる。初めての経験でした。

 しかし、勉強はあまりする気がなく、落第しない程度だったのではないでしょうか。

看護婦になるには、国家試験をパスしなければなりません。国家試験合格率100%を目指すためには、全員、あるレベルまで引き上げなければならないので、卒業試験は難しくなっていました。これをクリヤーすれば、国家試験は大丈夫でした。

 卒業試験が近づいた頃、勉強にスイッチが入って、学び始めたら、何と素晴らしい学びをしていたのかと感動しました。
その頃は、既にクリスチャンになっていたので、創造主がこんなにも素晴らしく私たちを創ってくださったという事に感動しながら学んだので、卒業試験は、無事クリヤー。

【続きます】

濱本 章子 副牧師